天狗 深堀り編

〇天狗はどういう妖怪なの?

山に住み、神通力を使って神隠しなどの怪異を起こす妖怪 天狗ですが、

実は、天狗は人の欲や邪心、現世への執着を捨てきれなかったお坊さん(僧侶)成れの果ての姿だそうです。

仏教のお坊さんは修行や説法を勉強することで 

悟りを開きつつ徳を積み、死後 天国(仏教用語で極楽浄土)に行くことができるといわれています。

ところが、お坊さん自身が死ぬ時に傲慢な心や欲等を捨てきれていないと、

僧侶(聖職者)なので、地獄に落ちることはなく、欲を捨てきれなかったので天国にも行けないので

悪魔の道「天狗道」に落ちてしまい、天狗として現世に生まれ変わってしまうそうです。

山岳で修業を行う山伏(修験道の行者)も場合によっては天狗に落ちてしまう事があります。

山伏が信仰している修験道は、古代からあった山岳信仰(古い神道、山伏は神道の祝詞を唱えることがあります)と

仏教の一派密教(真言宗・天台宗)の呪術修練が一つになった宗教です。

山岳で修業し高徳を積む山伏も僧侶としての一面を持っていました。

ところが、山伏は日本中世の一部の人の間で、名誉と利得を欲しがる傲慢な者というイメージが伝わっていた為、

山伏の死後、天狗道におちて天狗になるという解釈が広がっていったようです。

天狗の姿が山伏なのは、この山伏の姿から来ているのですね。

〇善天狗と悪天狗

そんな天狗ですが、生前いい心を持っていたお坊さんや山伏は「善天狗」として修行僧やお参りに来る人を守り

、悪事を企む者には、神通力を使っていたずらを仕掛け、行いを戒めていました。

一方、傲慢な心が強すぎたお坊さん達は「悪天狗」になってしまい、

ほかの修行僧を天狗道に落とそうと邪魔をしてくるといわれています。

義経伝説に出てくる鞍馬天狗のような、妖怪としてはどこか守り神のような一面を持っているのは

元がお坊さんだったからなのかもしれませんね。

天狗、不思議な妖怪です

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