”働く”って どういうこと?
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わたしたちは
大人になると みんな平等に
働くことを求められます。
では、そもそも 働くということは
どういうことなのでしょうか?
今回は、”働くということ”
そのものについて調べ、
まとめました。
【目次】
”働く”とはどういうこと?
私たちは何のために働くの?
〇誰かの役に立つ事行い、人の社会に参加・貢献するため
〇生活するためのお金を稼ぐため
”働く”とはどういうこと?
まずは働くという言葉を
辞書で調べてましょう。
広辞苑・明鏡国語辞典で
『働く・仕事』と調べてみると
以下の説明が出てきます。
【働く】(広辞苑より)
〇動く、精神が活動する、
〇精進して仕事をする、
他人のために奔走(※1)する。
【仕事】(広辞苑より)
〇する事。しなくてはならない事。
特に職業・業務を指す
【働く】(明鏡国語辞典より)
〇仕事をする。また、生計を立てるために
一定の職につく。労働する。
〇知的・精神的能力が発揮されること
【仕事】(明鏡国語辞典より)
〇しなければならないこと。
〇働くべきこと
などの意味が出てきます。
日本では『働くこと・仕事』に関しては
仏教(※2)・儒教(※3)的考え方が強く、
働くとは、
信仰・労働・技能を良い目的のために
提供することを指し、
自分以外のほかの人のために知識や労働力、技術を使って
社会や生活をよくしようと
努めることを”働くこと”とする
文化・しきたりとなっているようです
(※4)。
(※1)奔走(読み:ほんそう)
〇走ること。かけまわること。
〇物事がうまくいくように
あちこちかけまわって努力すること。
(※2)仏教(読み:ぶっきょう)
仏陀を開祖とする世界宗教。
紀元前5世紀ごろインドで興った。
元々は仏陀の説いた教えの意。
四諦(読み:したい)の真理に目覚め、
八正道(読み:はっしょうどう)の実践を
行うことによって
苦悩から解放される涅槃(読み:ねはん)の
境地を目指す。
涅槃とは、煩悩をなくして、
絶対的な静寂に達した状態のことを指す
(広辞苑より)
(※3)儒教(読み:じゅきょう)
孔子を祖とする教学で
中国古来の政治・道徳の学。
四書五経(ししょごきょう)を経典とする。
(広辞苑より)
(※4) 『働くことの意味』 橘木俊詔編
ミネルヴァ書房発行 より引用・意訳
【補足】日本の神々は働く
日本神道では『労働は尊く神聖なこと』とされ
日本書紀・古事記において
日本神話での最高神 天照大神の弟神
素戔嗚尊(スサノオノミコト)が稲作をしていると
記されている。
また、民間でよく信仰されている
釣竿を持った姿で
描かれる恵比須様(えびすさま)は
働く漁民の姿を神格化したものある。
このように 日本では 神話の神々と同じように
それぞれ与えられた職業の仕事を
一生懸命に行う『働く』という行為は
尊く神聖な事・行為とされている。
(引用:図解 神道-八百万の神々と日本人
三橋健著 河出書房新社発行 より)
私たちは 何のために働くの?
では、わたしたちはなぜ、何のために
働くのでしょうか?
理由として大きく二つがあげられます。
〇誰かの役に立つ事行い、
人の社会に参加・貢献するため
〇生活するためのお金を稼ぐため
の二つです。
では 一つ一つを細かく考えてみましょう。
〇誰かの役に立つ事行い、人の社会に参加・貢献するため
働くということは、
自分の能力を
ほかの人のために使い、
依頼してきた人の役に立ったり、
社会環境を改善することを
指します。
その代わり、
仕事を頼んできた人は仕事をしてくれた
感謝のお礼・謝礼という形で
お金・給料を
仕事をしてくれた人に渡す
ルールがあります。(※1)
私たち人間は ほかの動物とくらべ
分厚い毛皮や鋭い牙などの
天敵に対する武器を持たず、かつ
環境の変化に適応するのが
苦手な種族・生き物です。
そんな 私たち人間は一人では
厳しい環境や災害に見舞われたり
野生生物に襲われでもしたら
すぐ命を落としてしまうことでしょう。
そのため、私たち人は 生き残るために
お互いの短所を補い、
自分の長所を役に立たせて、
ほかの人と協力しあう社会を作り、
環境に手を加えて人が
みんなが生きやすい・生活しやすいように
改善して
社会や文明を営み続けてきました。
私たちは 働くことで
お互いを助け合い
生きやすい環境・社会を
作るために
日々働いているのです。
(※)1ただし、注意してほしいのは
お金をもらって仕事をするからには
最低限、金額分の責任と成果を出さないと
仕事として認められないので
この事実を忘れないように行動しましょう。
〇生活するためのお金を稼ぐため
私たちは生きるため、生活していくためには
食べ物や服・日用品などを買うお金が
どうしても必要になってきます。
そのため、私たちは
生きるために使うお金を
働いて稼ぐ必要があるのです。
生きるために必要なこととはいえ
お金が減ることは とても嫌なことに
感じるかもしれません。
しかし、
お金を使うこと・
誰かに仕事を頼むことは
誰かの仕事を提供・作り出すこと
(仕事を頼んだ人の生活を助ける事)
でもあります。
このように、私たちは
ほかの人や社会のために
仕事をしてお金を稼ぎ、
稼いだお金を使うことで、
人間の社会・住む環境・生活をみんなで支え
継続していくことができるのです。
【補足】
会社員の社員として働くということは
「会社と労働契約を結び、
労働を提供することにより、
その対価として報酬(賃金)を受ける」
という事。
利益を追求し、仕事を行います。
(引用:
常識以前の仕事のルールとマナー より)
【引用・参考文献】
〇なぜ僕らは働くのか -君が幸せになるために考えてほしい大切なこと
池上彰監修 学研プラス発行
〇「働く」を考える
梅沢正・脇坂敦史著 ぺりかん社発行
〇「働くこと」を問い直す
山崎憲著 岩波書店発行
〇働くことの意味 -叢書 働くということ①
橘木俊詔著 ミネルヴァ書房発行
〇働く。なぜ?
中澤二朗著 講談社発行
〇労働の社会心理
マイケル・アージル著 法政大学出版発行
〇労働史序説 -労働と生活の展開
出水和夫著 白水書房発行
〇常識以前の仕事のルールとマナー
白沢節子著 日本実業出版社発行


