東洋での『白』のイメージ・文化の違いとは?
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東洋では、
白色はどのような意味を持った
色だったのでしょうか。
今回は 東アジアを中心に
白色に対する
文化・イメージについて紹介します。
【目次】
中国では 殺気・死の象徴とされた白色
日本においては 穢れを払う神聖な色とされた白色
中国では 殺気・死の象徴とされた白色
中国を中心とした東アジアでは
白色は喪に服す色・
死を連想(イメージ)するため
忌み嫌う文化があります。
もともと 白色(white)を示す
”白”という字は
人の頭蓋骨(ドクロ)の形が由来(※1)と
されている事や
白は金属が白熱した色ということもあり
中国の五行思想において
白色は”金”の属性を
象徴する色とされていました。
金の属性の特徴として
万物の生長が止め、
すべての物を殺してしまう特性があると
考えられており
殺気を象徴する属性とされたこと(※2)から
死を連想しやすいため
なるべく 使わないよう
避ける文化があるようです。
※五行思想については下記記事を参考にしてください。
(※1)白の文字の解説

象形文字。白骨化した頭蓋骨の形。
風雨にさらされて肉が落ち、
白骨になったされこうべの形であるから
「しろ、しろい」の意味となる。
偉大な指導者や打ち取った敵の首長の頭は
白骨化したドクロ(されこうべ)として
保存した。
優れた首長の頭骨には、
優れた呪霊(霊の力)があると
信じられていた。
(常用字解より引用)
ただし、”白”の字の由来には
頭蓋骨の説のほか
どんぐりの実の形説等 諸説ある。
【参考図の単語補足】
(※)甲骨文字(こうこつもじ)
亀の甲羅や獣骨などに刻まれた中国最古の
体系的文字。
占いの記録を刻んだもので、
殷時代に多く西周時代前半でも見つかっている。
(※)金文(きんぶん 金石文)
動や鉄などの金属で作った
容器・兵器・貨幣・印章などに
鋳造したり刻み付けたりされた銘文。
(※)篆文(てんぶん)
漢字やモンゴル文字、満州文字の書体の一種
周王朝(紀元前1050~256年)の
宣王の時代に作られたといわれている。
今多くの印章に使われる書体
(※2)金(読み:Kinn)と禁(読み:Kinn)
五行の属性の一つ ”金”は
読み方・音が【Kinn】となっていて
禁(意味:忌み・禁制、掟 読み:【Kinn】)
という字の音と似ていることから
同等の意味を持つとされている。
日本においては 穢れを払う神聖な色とされた白色
一方 日本において白色は
神様の神域に所属する神聖な色
また、穢れや悪霊を払う色として
神社の神主や巫女、修験道の行者などの
祭祀を行う人々の服に使われました。
また、日本では 白色の動物は
神や神の使いであるとされ、
白蛇や白狐、白馬など
神聖な生き物の名前には
“白”を表す文字がよく使われています。
(補足) 生と死 両義的な意味を持つ白色
日本では 白色は
出産を祝うときと
死者を弔うときに使われた。
日本の古代より宮廷などでは
出産を行う産室は
悪霊を近づけさせないために
白色一色で統一された。
一方、死者を見送る葬儀の時
葬儀の参列者は白装束を着て参列するなど
白色は喪に服すときの色としても
使われていた。
現在では第二次世界大戦後の
西洋文化の流入により
黒服を喪服とする習慣が
主流となっているが、
昭和初期(1926年~1945年頃)までは
白装束を着て 死者を見送る風習は
続いていたとされている。
(日本の色のルーツを探して より引用)
【引用・参考文献】
〇色彩博物館
城一夫著 明現社発行
〇日本の色のルーツを探して
城一夫著 株式会社パイ インターナショナル発行
〇色彩の宇宙誌 -色彩の文化史
城一夫著 明現社発行
〇現代に息づく陰陽五行 -増補改訂版
稲田義行著 日本実業出版社発行
〇常用字解
白川静著 平凡社発行
〇新訂 国語図説
井筒雅風・内田満・樺島忠夫共編 京都書房発行
〇広辞苑 第六版
岩波書店発行 2008年出版
〇新漢語林
大修館書店発行

