東洋での『青・緑』のイメージ・文化の違いとは?

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【目次】

アジアでは、

青や緑色はどのような意味を持った

色だったのでしょうか。

今回は 東アジアを中心に

青・緑に対する文化・イメージについて

紹介します。

【目次】

東洋では 青は色域の広い色?!

植物の芽吹きを象徴する吉兆の青色

藍(濃い青色)は労働者の服の色 その染料の効能とは?

東洋では 青は色域の広い色?!

中国を中心とする東アジアでは

とても広い範囲の色を青色と認識しており、

主に 黒・緑(一部白色)を含んだ色

青色だと考えていました。

一応、言葉として 

『緑』色という色名はありましたが、

東洋では 緑そのものを個別の色として

あまり認識していなかったようです。

その理由としては、緑色 自体は

自然界ではよく目にすることはできるものの、

染物として 自然界の染料や顔料では

緑色を作り出すことが難しかったため

人々は 緑色そのものを独立した色として

認識せず 青色の一部として扱っていた

考えられています。 

植物の芽吹きを象徴する吉兆の青色

中国を中心とした東アジアでは

青色は 植物が芽吹く春を象徴する色とされ

物質が生まれるときに現れる

吉兆の色として尊ばれてきました。

五行思想においては 

青色は 東を象徴する色とされており、

中国では 古くから吉兆とされる

青龍神獣(四神獣)として

祀られています。


日本においては 青色(主に藍色)は

悪霊から身を守る神聖な色とされました。

そのため 山藍(やまあい)で染められた

小忌衣(おみごろも※1)は 藍色の持つ神聖さから 

日本の神事を行うときの

貴族の装束として使われました

また、濃い藍染めを指す

搗色(かちいろ、褐色とも書く)は

色名の”かちいろ”が”勝ち色”と

発音が似ているため、

常に命を懸けて戦う武士たちは

色名の縁起を担ぐために

武具や甲冑の下に搗色(かちいろ)の

装束を好んで身に着け、

戦に向かいました。


(※1)小忌衣(おみごろも)

袍(ほう)の上に着る小忌の官人の斎服。

大嘗会(だいじようえ)や新嘗会(しんじようえ)などの

大祭に奉仕する人々が、

けがれに触れないように装束の上に着る衣服。

白布に春の草木・小鳥などを

藍摺り(あいずり 染め方の一種)にし、

右の肩に2条の赤紐をつける。

【weblio古語辞典より ”小忌衣”

https://kobun.weblio.jp/content/%E5%B0%8F%E5%BF%8C%E8%A1%A3

《補足1》

青色は 春や植物を象徴することから

中国を中心とする東アジアでは

『若々しさ』や『希望』を

意味する言葉(形容詞や慣用句など)に

よく使われています。


※五行思想については下記の記事を参考にしてください。

藍(濃い青色)は労働者の服の色 その染料の効能とは?

東洋では 藍染の服は 

汚れが目立ちにくという色的特性以外に

実用性のある効果持っていたため、

主に労働者の仕事着として

よく使われました

藍染された衣服は 

藍染を施すことで 布そのもの強度が上がり

かつ、染色剤の藍が持つ強い香りで

毒蛇(おもにマムシ)や害虫等を

防ぐ効果もあることから

農民や職人などの労働者たちの服として

広く普及しました。

また、藍染は保温・殺菌・止血効果に

優れていていたことから

健康や病気の予防のために 

藍染の下着は 人々によく使われていました。

江戸時代では この藍の衛生的効果を重要視して

城の近くに紺屋町

(こうやまち 藍染め屋の町の事)を

置くところが多かったといわれています。

以上、藍染の持つ効果についてでした。

藍染めは 渋くてカッコイイ色合いだけでなく

実用性に富んだ

優れた染め方なのですね。


(※)(あい)

東南アジア原産の タデ科の一年草。

別名インディゴとも呼ばれる。

葉や茎から藍染のに使う染料が取れる。


【引用・参考文献】

〇色彩博物館 

 城一夫著 明現社発行

〇日本の色のルーツを探して

 城一夫著 

株式会社パイ インターナショナル発行

〇色彩の宇宙誌 -色彩の文化史

 城一夫著 明現社発行

〇薬用植物学 改訂第5版

 野呂征男・水野瑞夫・木村孟良淳編集 

 南江堂発行

〇日本の藍 -伝承と創造

 日本藍染文化協会編 日本放送出版協会発行

〇広辞苑 第六版 岩波書店出版

〇新漢語林  大修館書店出版 

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