河童 応用②

江戸時代に盛り上がりを見せた本草学の学者によって日本全国に広がり、

後に水の妖怪の代表格になった河童ですが、

いくつか由来説があるそうです。今回はそれを紹介していきましょう。

【目次】

① 渡来説 

② 人形説 

③ 水神の末裔説 


① 渡来説 

中国の大河「黄河」から一族を連れ、

海を越えて渡来し土着したという説があります。

熊本・大分・福岡・佐賀県を流れる筑後川には、

九千坊(くせんぼう)といわれる九州河童の首領の河童が、

黄河から一族引き連れて熊本に渡来したという伝承があるそうです


② 人形説 

寺や神社を建てる名匠一族が、仕事をする時 

木偶人形や藁人形(草人形)に命を吹き込んで使役し、

仕事が終わったあと川に捨てられたのが河童になったという説があります。

その影響か、河童は神社やお寺とも関係が深く

宮城県の川童神社や福岡県の水天宮では 

河童を水神・安産の神として祀っているそうです。


③ 水神の末裔説 

水神が信仰対象から外されて落ちぶれてしまい

河童になった説があります。

童を指す言葉の一つに河伯(かはく)という言葉があるのですが、

元々古代日本では「河伯」を「かわのかみ」と読んでおり

言葉の通り河川の神の意味を持つそうです。

昔は川の神様として祀られていたのに

次第に忘れられてしまい、河童という川の怪異・妖怪になってしまった

という事なのでしょう。

そういう経緯を考えると少し河童も可哀そうな気がしますね。

≪参考文献≫

〇幻想世界の住人たち Ⅳ《日本編》

多田克己著 新紀元社発行

〇日本怪異妖怪大事典

小松和彦監修 東京堂出版発行

〇妖怪事典 村上健司著 毎日新聞社発行

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