レイヤー合成ってどう違うの? レイヤー合成の使い方

デジタルイラストソフトを使っていると

レイヤーに関する記事で 『レイヤー合成』や『乗算』、『オーバーレイ』などの

単語を見かけることが多くなってくるのではないでしょうか?

では 実際 そのレイヤー合成をつかうと

通常のレイヤーと、どういう チガイがあるのでしょう

今回は 私が絵を描く上で

よく使うレイヤー合成設定を中心に

解説・紹介していきます。

【目次】

レイヤー合成参考図の説明

主なレイヤー合成設定の特徴

〇乗算レイヤー合成

〇焼き込みカラーレイヤー合成

〇焼き込みリニアレイヤー合成

〇スクリーンレイヤー合成

〇覆い焼きカラーレイヤー合成

〇オーバーレイレイヤー合成

〇ソフトライトレイヤー合成

〇ハードライトレイヤー合成

まとめ


レイヤー合成参考図の説明

今回レイヤー合成について紹介する前に、

合成設定について解説する画像について説明します。

参考画像の上の段の3つの四角は 

下の段のイラストに合成する予定の色を塗ったレイヤー(合成レイヤー)です。

参考画像の下の段の3つの四角に入ったイラストは 

合成する前の通常レイヤー(基本レイヤー)になります。

上の長方形の色の割り当ては

左から影用(むらさき)・ハイライト用(黄色)・グリザイユ彩色用になります。


解説記事では下段の3つの四角部分は、

上の合成レイヤーを合成した状態だとどういう風になるのか

わかるようにしました

これを参考にして、記事と画像を見ていってくださいね。


※注意>今回 参考画像作成にはイラストソフト『Procreate』を使っています。

    ソフトによっては、合成時の色味にクセがあるので、 

    使う時注意してください。

Procreate
Procreate
開発元:Savage Interactive Pty Ltd
¥2,000
posted withアプリーチ

主なレイヤー合成設定の特徴

〇乗算レイヤー合成

乗算合成』をすると、通常レイヤーの基礎の色に

合成レイヤーの色を掛け合わせた色が表示されます

ただし、通常レイヤ―と合成レイヤーの色が白色だと合成後でも変化はしません。

乗算レイヤーはデジタルイラストではよく使える合成方法で

特に

ブラシ塗りでの影を塗る時

グリザイユ技法下地のモノクロ塗り(影)に使うと便利です。


〇焼き込みカラーレイヤー合成

『焼き込みカラー』は、

合成レイヤーの色に合わせて通常レイヤーの色を暗くします。

暗い所はより暗く、白い所は変化せずに

影とハイライトのコントラスト(対比・対照)を強くします。

手抜きグリザイユ技法として

通常配色レイヤーの上に

焼き込みカラーレイヤー

灰色で影だけ描きこんで合成すると

手早くイラストを仕上げることができますよ。


〇焼き込みリニアレイヤー合成

『焼き込みリニア』は、

合成したとき、合成レイヤーの色を反映しつつ、基本レイヤーの色を暗くします。

乗算合成より暗く合成できるので、

グリザイユ技法でより濃い影を描くときに便利です。


〇スクリーンレイヤー合成

『スクリーン合成』は『乗算』の反対で

合成レイヤーを重ねるほど、明るくなっていきます。

ただ、『乗算』と反対で 

黒色に 黒色でスクリーン合成しても変化はありません。

『スクリーン合成』も

デジタルイラストではよく使える合成方法で

特に

ブラシ塗りでのハイライトを塗る時

グリザイユ技法下地のモノクロ塗り(ハイライト)に便利です。


〇覆い焼きカラーレイヤー合成

覆い焼きカラー』合成は

基本レイヤーの色を明るくしつつ、白黒の対比を弱くします。

ハイライト部分に、少し色味を入れつつ、明るさを強調したい時に

便利です。


〇加算・発光(追加)レイヤー合成

加算・発光(追加)』合成は

覆い焼きカラー』より強く基本レイヤーに発光効果を追加します

ハイライトや雷などの光線やエフェクトを描くときによく使われます。


〇オーバーレイレイヤー合成

『オーバーレイ』合成では

合成で重ねた部分が明るい場合はより明るくなり、

暗い部分は『乗算』のように暗くなります。

グリザイユ技法の着色の時

基礎下地色を灰色にして、影とハイライトを描きこみ

色をオーバーレイで合成すると参考画像右下のように 

着色することができます

ただし、影を濃く描きこみすぎると色付けしきれずに

黒い部分ができてしまうので、

その時は合成レイヤーを複製し

『覆い焼き』や『ハードライト』合成を使って

影の色をアレンジして調節してみましょう。


〇ソフトライトレイヤー合成

ソフトライト』合成は

オーバーレイ合成よりも色の対比(コントラスト)が弱く合成されます。

グリザイユ技法で色を付けるとき

後で記述する『ハードライト』合成よりも

彩度低めに色付けしたい時におススメです。


〇ハードライトレイヤー合成

ハードライト』合成は

基本レイヤーの明度・明るさに応じて

明るい色を重ねたときはスクリーン効果で明るい色に、

暗い所は合成レイヤーの色に影響されつつ少し暗くなります。

グリザイユ技法で

影そのものを鮮やかにしたい時、

『ハードライト』合成をつかって色付けすると参考画像の右下の図のように

きれいに彩度高く着色できます。


まとめ

今回は私がよく使う合成レイヤーを紹介しました。

個人的に 私がイラストを描くときは

ブラシ塗りには乗算・スクリーン合成


グリザイユ技法の下地モノクロ画には

乗算・焼き込みリニア・スクリーン


グリザイユ技法の着色には

オーバーレイ・ソフトライト・ハードライト


イラスト仕上げには

オーバーレイ・ソフトライト・ハードライト

というように各合成を使って イラストを仕上げています。

他にもたくさんのレイヤー合成設定があるので、

いろいろ試してみて、自分の好みの色の付け方を見つけてみて下さい!

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